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クリスマスプレゼント ジェフリーディーヴァー '05 文春文庫

2018.05.13(16:46)

ディーヴァーの短編集 彼らしいまわりくどさがなくて非常に読みやすい
夫婦間問題や下世話な浮気殺人問題にストーカー関連や発達障害風が多くて
小説宝石とかオール読物に読み切りで載ってるような程度の話ではある。
自分の覚書に各話ほぼネタバレ

☆ジョナサンがいない(土屋晃:訳)
未亡人と殺人者の初デートで不安な先行きを思わせる進行。
ところが未亡人の前段階であり、ディーバーお得意の殺し屋だった。

☆ウィークエンダー(土屋)
ドラッグストア強盗の二人組の一人のヘボが勢い余って殺しまで。
人質を取り逃亡するも、短気な片割れがヘボを殺してしまう。
週末を利用して居合わせた営業マンと称する人質と犯人の「信心」セッション。
犯人は心を開くが、営業マンはこの短気な強盗よりは気が長いだけの悪魔だった。
顧客の嗜好を聞き出す技術が優れていたことがラストで生かされる。
信心話は鬱陶しいが、ネゴシエイトでこういう地味に長い会話劇は面白い。

☆サービス料として(土屋)
精神分析医と富豪の夫に虐待されてるという妻のカウンセリング。
医師も贅沢な家族を抱えながら、お金にならない医院の維持を悩んでいる。
患者の妻は詐病であり心神耗弱を目論んでいたというお話。サービス料との交換。

☆ビューティフル(池田真紀子)
超美人モデルvsストーカー
相談を受けた警官がモデルの過剰防衛や殺人依頼を心配していたが
ストーキングされる原因を根本からなくしてしまおうというお話。
ディーヴァー得意のモテモテ美人設定は相変わらず軽薄。

☆身代わり(土屋)
強盗から助けてくれた前科者の男に夫と愛人殺しを依頼する妻。
その男に罪をかぶせて逃げ切ろうと浅墓な頭で考えたのだが
実は彼が愛人の夫で、その男の方が100枚上手だったというお話。
面白かったけどなんとなく結末は読めてくる。

☆見解(森嶋マリ)
端的に言うといじめられっこの復讐。
ミスリードの妙もあり、FBIと仲良かったりする矛盾やお手盛りが些か気になるが
趣味などの表面的なものに対する田舎者の勘違いな先入観が面白い。
チープないじめっこが地元で警察官になって未だ上から目線というのも肝。良作。

☆三角関係(池田)
妻の浮気相手を犯罪に問われることなく殺人計画。ミスリードの真骨頂。
結末前には「わかっちゃった」けど、この「未来」も楽しみなまま終わる。
子供っぽくて子供が喜びそうな話ではあるが、これは面白かったなー。

☆この世はすべてひとつの舞台(土屋)
前時代のイギリスの話でシェイクスピアが出演w
稀代の劇作家が合法的な殺人劇とベス女王への目こぼしを描きます。

この中に「遊女をあてがう牛太郎」というくだりがあるのはびっくり。
ディーヴァーが書いたというより翻訳の裁量なんだろうとは思うけど
原文はなんだったんだろうね?火野正平がよくやってたアレとかかな(嘘w

☆釣り日和(土屋)
えぇっとこれは前にも読んだネタかな。超短編なので気楽に時間潰せるのと
ライムシリーズ犯人の発露というようなエッセンス。キングにも似たようなのあったっけ。
犯罪者と言うのは普段からゴラゴラオラオラとは限りませんよと。

☆ノクターン(池田)
人の良い警官が出世を諦めてまで犯人をかばう話。つまんね。
ラストの一文が素人並にあざとすぎて不快かな私には。

☆被包含犯罪(池田)
すごくライトな法廷劇?ギャングボス的殺人犯と検察官の闘い。
ミスリードを誘い別件逮捕で犯人が一番恐れている刑務所殺人へのノクターンw

☆宛名のないカード(藤田佳澄)
これもキチの話ながら、どうにも初っ端から落としどころの意図(相手)が読めてしまった。
本著は浮気とキチ話が多いので食傷気味だけれど 追い込まれていくさまは面白かった。
仲の良い人だからといって信用してはいけませんよというアンチテーゼであるなwww
マッチポンプな話が多かった本著。

☆クリスマス・プレゼント 表題作(池田)
ライムシリーズの書下ろし短編。いつもの延々続くアレでないのが救い。
軽く一段落するところでページを手繰るとまだまだあるので、もうひと捻りくるのは有難い。
しかし科学的捜査はまったくないに等しく、会話の断片を思い出したから解決ってだけ。
犯人が発達障害のDV野郎なのでイヤーな気分になるけど結末でその気分取り返すw
ま、お手盛り感は否めない。

☆超越した愛(藤田)
これもキチ話ですぐに展開が読める。目線の違う人間とはナカナカ友人関係にならない。
死刑によって事実もクッソつまらない現実も墓の中まで持っていかれる。

☆パインクリークの未亡人(池田)
これも浮気話。不慮の死を遂げた夫の残した会社を継いだ世間知らずな妻が経営状態を憂い
偶然知り合った男に会社と自分も委託しようとなって、夫の秘書が注意喚起するも聞かず。。。
ある意味ハッピーエンドに終わらせたのはディーヴァーらしくないけど
立場が変われば悪い人たちが根こそぎいなくなったのだから良いのかー。
しかし色沙汰で人殺しすぎじゃないかなぁ。。。短絡的でエロ薄いエロ小説って感じ。

☆ひざまずく兵士(池田)
思春期の小娘は自分の利することには忠実で手段を択ばないという教訓。
それが例え殺人者の娘になろうとも。。。だ。
親もちょっと毒風味を匂わせるバカなのでそりゃ娘もバカなわけよねという話。
今回も使われるストーカー案件。イマドキそんなに多いのかねぇ。。。怖いな。

総論:人を信じちゃいけませんw 読了

入院中に読もうと支度していた本だけど、5月の悪体調の余波で読んでしまった。
何本かは面白かったので読んで正解。ただひたすら日本人的な発想が多いと感じた。
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