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殺人犯はそこにいる '13 清水潔 新潮社 チェイス

2018.02.08(09:38)

アマゾンプライムでチェイスというドラマがこの本のパクリだというので
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まずはチェイスを現状最後まで見てみた。本田翼と言う子に罪はないが
正義感を免罪符に自分の範囲でしか考えられずある意味横柄な自覚のない
イマドキの頭のよろしくない子の描写に反吐が出そう。
それでも演出もストーリーも飽きずに見れたので続きが少し気になった。

そこでパクリ元と言われる本著を手に取ったわけだが、ノンフィクションルポ
というより殆ど小説の体を取っている。
そういう意味で面白おかしく読みやすい反面、著者の主観と装飾が非常に
色濃く出てしまっているため悲壮感は半減。
取材の成果を思い通りに昇華出来ない呪詛が散りばめられている。

彼はジャーナリストとして報道の存在意義は再発防止だと言い切っている。
そこに冤罪であったり真犯人の追及だったり犯罪の遡及から時効の無効(延長)
だったりDNA鑑定の精度であったり霞が関や永田町の意向だったり。
諸々の事情や法律に、一般的思考で正攻法で行っても進まないジレンマを
まさに今そこに殺人犯がいるという煽情的なタイトルでアイキャッチをしている。

真犯人「ルパン」をDNA鑑定上も所在も確定したとあるが、これについての根拠は希薄。
というか敢えてなのか詳しくは書かれてはいない。

確かに再発防止は主題でもあろうが、本件とは別の既に死刑執行された犯人の
冤罪の可能性の意味を、菅家さん事件と同期したいのが一番言いたいことであると
伝わってきた私には。同期とは霞が関と永田町への批判という意味で。

本件の菅家さんの冤罪を晴らしたことから更に飯塚事件で死刑執行された被疑者
(というべきか)そちらの取材も改めて語っているが、何か違和感があり、少々他で
検索してみたのだが、やはり実際の飯塚事件の調書等で明らかになっていることを
意図的に排除し、「冤罪に違いない」という方向で書いている様子。

警察や科警研の落ち度を追及したい強い意志がビンビンと感じられる。
そしてDNA鑑定の真偽を叩くより他に、実を結ばない取材の恨みを晴らすところが
ないのかなぁとの印象を受ける。

DNAが一致しなかった以上、菅家さんは絶対に犯人には【なれない】。【無罪】どころではない。
【無実】である。という一説に心を惹かれたが最後は尻つぼみとなってしまった。
実際には頭の悪いADの女の子が出てこないことだけは救いかな。
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