バトルランナー ’87 映画と原作2

2016.10.18(17:23)

スティーブンキングの別名リチャードバックマン名義の本書
THE RUNNING MAN シュワの映画再見ついでにこっちも再読してみた。

最初はキングにしては展開がとろく説明描写が多くてやめようかと思ったが
もう少し読み進んでいくといつも通りのキング節が随所に感じられてラストまで。

ともあれオバカ映画とはまったく違う設定。
正義の警察官ではなく職にあぶれた下層民。
カソリックの教えに忠実なのか 真面目ではあるが根っこはアナーキー。
妻子あり娘の治療費のために自らTV局に出向いてランニングマンに応募するのだ。

映画でオバカ揃いの「ストーカー」たちの存在はなく「ハンター」と呼ばれるコワモテ。
それ自体は別段何人もが追いかけてくる描写などなく 殆ど警察や一般市民である。
そしてホストのキリアンたちはもっと政治色が強く狡猾。

これまた違い逃亡期間は30日間。一時間逃げ延びるたび 誰かを殺すたびボーナス加算。
局ビル近辺だけではなく アメリカ中を逃げるのだ(大袈裟)
映画では短時間内の話だから追っ手をやっつけることに終始しているけれど 原作では
長期間なので追われることについての恐怖や逃走行脚などきちんと描写がたくさんあり
その過程で協力者との僥倖が生まれたりもする。悲しい最期も。

中途でも勉強を怠らず 地頭が良い人と見えて飛行機までのハッタリなど拍手モノ。
女性の登場人物も単に良い人でありセクシャルな部分を挟まないのも主題がぶれず良い。
キングはシリアスな場面でも人間のユニークな性質など差し入れてくるのが閑話休題でもあり
一抹の清涼剤で 人物描写の肉付けはやはりウマいなと感じさせる。
そしてどんでん返しのラストまで一気に読ませる。

映画はスタジオセットとキャストで製作費いっぱいだったのだな。
とってもロケやロッキードGA機に市街地での逃走・追走劇は無理だろうは自明。
登場人物の名前がかぶってる程度で似てるけど似てないお話となった。
どっちも捨てがたい面白さがある。

バックマンものは「痩せゆく男」にしても「死のロングウォーク」にしても キングとして読むと
ちょっぴり物足りなさを感じたものだが やっぱりキングだからこそやっぱり面白い。
映画の話は こちら
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