絞殺(1979)

2014.07.25(00:00)

新藤兼人監督脚本の古い映画を見た。
ググってみたら77年に起こった実話をベースにしたお話らしい。
まぁ当時流行の家庭内暴力の話に更に尾ひれつけた話です。
コロンボ的に息子が暴れた描写から父親が殺すシーンから始まります。



東大受験のため家族揃って進学校に通い易いよう転居。
家長が絶対的価値観を持つ昭和の家庭の当たり前の風景。
祖父の遺産で水商売を営み家を持ち毎夜の晩酌で講釈を垂れる父親。
「お父さん絶対」ながら一人息子を過保護に育てる母親。
両親の性生活や好きな同級生が義父から受ける理不尽な性生活に
苦悩する思春期の息子。という図式。

新藤監督なので勿論主演女優は乙羽信子
オープニングで幼少時から如何に息子を可愛がり育ててきたかという
子供との入浴シーンなど誰得?という乙羽のヌードまで入れ込んで
後々の複線に成長の過程が描かれる。
父親は西村晃さん。家庭や経営店では偉ぶっているがしょぼくれ風の親父。

狩場勉という芸名役名同名な濃い顔の主人公。見たことないなぁ。
同級生の女子を追いかけ河原デートに成功するがいきなりレイプ!(あわわわ)
パンツ脱がしたきり逃げられて未遂に終わるのだが流石にこれは強引すぎだw

その後も彼女の家に行くが義父に陵辱されているところを窓の外から見てしまう。
義父が散歩中に何も出来ないまでもつきまとってみたりもする。
その義父がまたしても岡田英次さん。しかも一言もセリフなしというびっくり。
ここ直近での岡田英次さん作品2本ともエロ親父設定なのがファンとして複雑な気分。

結局彼女は義父を馬乗りになって包丁で刺し殺し蓼科へ出奔。
ホテルから電話して勉を呼んで落ち合い 雪原に行ってマッパでセックスという流れ。
折角いいホテル取ってるのに何故部屋でしないのー?バカなの?困った子たち。

初めて女を知ったヨロコビと その女の犯した殺人と 理不尽な義父に対する憤りを
抱えて帰ると彼女の自殺とともに事件が新聞沙汰で公となり更に鬱屈としていく。
そして母親は蓼科行きを感づき 更に勉につきまとう。

ここで最後の彼女からの手紙が届くのだが素直に勉強机に置いてあるのが「?」
こんな母親なら絶対中身を開けて読むし握り潰すはず。ここだけリアリティない。
そして息子殺したあとも引っ越さないで住み続けるのもリアリティに欠けるかな。

いわゆるエディプスコンプレックスを描きたかったのかなと。
母親にまで強姦未遂をし 父親を憎み暴力に訴えていく。
書き置きには母親はオレの女だとまで書いてある。

結局息子を殺めてしまった父親は執行猶予で帰宅するもさほど後悔の念もなく
死亡前後して精神の均衡を欠いてしまった母親は父親を恨むようになる。
性生活を拒否し息子のベッドで寝て自慰に及ぶという異質。よくわからん。
そして父親は無理に母親を強姦し 挙句に母親は自殺してしまうというカオス。

「昭和のご近所さん」たちも見所。まさに村社会の縮図。
殿山さん方正さんロッコーさん初井さん根岸明美などなど勿体無いくらいの脇。
最初の裁判シーンで観世栄夫さんが出てくるのだが色川武大さんに見えて困ったw

2時間モノなので 眠る前に1時間ほど見て残りはまたそのうち見るつもりでいた。
後味が良い映画ではないが何かうっかり引き込まれて最後まで見てしまった。

ATGの映画ってオトナになっても こう青臭いコドモ心の琴線に触れるのかなぁ。
私も男の子だったら勉のようにヒドイ家庭内暴力をしていたかもしれないなとか。
家族関係の来歴など見ているとエディコンではなくとも父親に対する不満鬱積は
胸が痛いものがある。生き残った父親はどうするのだろう。。。

機会があれば一度くらい見て良いかなと思う。
なんだか苦もなく2時間サラっと見ることはできたから。
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